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標準治療のメリット・デメリット
標準治療とは
現時点でもっとも効果があると科学的に検証されている治療法のことです。最初に提案され、検討すべき治療です。
治療による医療格差や地域格差がないようできており、がんの種類によって、学会などによって作成された標準治療がガイドライン(診療指針)と共に、書籍やインターネットなどでも公開されています。
がんの標準治療は、手術による外科治療、X線などの放射線治療、抗がん剤などの化学療法が三大治療と言われています。これらの治療を1だけでなく、状況に応じて複数組み合わせて治療することが多くなっています。
標準治療のメリット
標準治療のメリットは以下の通りです。
- 健康保険が利くため費用負担も抑えられる
- 診療ガイドラインで治療方法が決まっている
- 効果があることが実証されている
標準治療のデメリット
一方、デメリットもあります。
- 手術 → 切除による見た目の変化、機能障害、だるさ等 例)人工肛門
- 抗がん剤 → 体力低下 副作用(吐き気、手足のしびれなど)
- 放射線 → 副作用(下痢、吐き気)
QOL(Quality Of Life)や仕事、収入に影響を及ぼすこともあります。治療方法によっては、生活に不便さが生じたり、就労を妨げたり、離職してしまうケースがあります。
先進医療や自由診療はまず提案されない
先進医療や自由診療はがん治療の診療ガイドラインに入っていないため、まず提案されることはありません。がんと診断されたら診療ガイドラインで治療法が決まっている標準治療で行うのが一般的だからです。
医師の立場も考える
健康保険が利くため経済的な負担も抑えられますが、医師から提案されたからといって標準治療が自分にとってベストな選択肢とは限りません。日本は外科が強く、QOLを考えずに外科手術で対処する医師も未だにいるようです。
がん治療は病院経営上、メリットも多く、出世にも影響があるため、他の病院に患者を逃すわけには行きません。
様々な選択肢を持つために経済的な備えを
生活の質、仕事の面も考えると標準治療以外の選択肢も検討した方が良い場合があります。そのためにも治療を受けたい時にお金がなく受けられないことがないように経済的な余裕を持っておきたいものです。
現預金といった予備資金だけでなく、がん保険や三大疾病保険の活用も検討すると良いでしょう。
まとめ
標準治療とは、現時点でも効果があると科学的に検証されている治療法のことです。健康保険が利くため患者負担が少ないというメリットがあります。
ただ、手術による見た目の変化や機能障害、放射線や抗がん剤による副作用が出る場合があります。