住宅ローンに無料の全疾病保障の団信が付いていますが、病気になっても大丈夫でしょうか。
疾病保障付きの団体生命保険にはいろいろな種類があります。中には無料で付けられる全ての病気に対応した疾病保障タイプがあります。
金利の上乗せがなく、全ての病気に対応できるということで、一見魅力的に写るかもしれません。
しかし、良く良く見てみると「支払い要件」が大変厳しく、保障としてはあまり期待できないと言えます。
支払いの要件は、保障が適応される条件ということですが、全疾病保障タイプは、「12ヶ月以上の就労不能状態が続く」が要件となります。
就労不能状態はいかなる仕事にも全くできない状態という定義です。他人の介助がなければ生活が困難で、日常のほとんどを室内で過ごすような状態を指します。
例えば、泥酔状態で階段から落ち、無防備に首を強打、その結果、四肢麻痺となり一生寝たきりになるような状態です。
しかも、12ヶ月経たないとローンの支払いが止まりません。
全く働けない状態がしばらく続くということは、傷病手当金があったとしても収入は減っていることになります。
収入が下がっている中で住宅ローンの支払いが続くのは家計のやりくりが大変です。
また、無料ということは、金融機関から保険会社に払う保険料が少ないということになります。支払い要件が広くなれば、契約者に対して金利負担が生じるはずです。
無料だからお得という訳ではなく、無料にはそれなりの理由があります。
疾病保障付団信を選ぶポイントは、支払いの要件です。どういう状態で適応されるのか、そこを見極めて選んでください。