がん団信50%とがん団信100%どちらが良いでしょうか?
がん団信50%はがんに罹患したら、住宅ローンの債務が半分なくなり、がん団信100%は住宅ローンの債務が全てなくなるというものです。数字だけで見ると分かりにくいので、がんになったと仮定して、手取りがどう変化するかみてみたいと思います。
ケース
借入額:4000万円(借入期間35年/元利均等) 変動金利:0.41%
月々の支払い
がん団信50%:0.41% → 102,251円
がん団信100%:0.61%(+0.2%) → 105,790円
会社員で仕事を休み、傷病手当金を受け取ったとします。
給料45万円(年収540万円)だと傷病手当金は月30万円(給料の2/3水準)になります。がん罹患前と100%と50%の手取りを比較してみると
がん罹患前
45万円 − 10.2万円(住宅ローン)− 6.75万円(社会保険料15%)− 3.6万円(所得税・住民税)= 24.45万円
がん団信100%
30万円 − 0万円(住宅ローン)− 6.75(社会保険料)− 2.2万円(住民税)= 21.05万円(−3.4万円)
がん団信50%
30万円 − 5.1万円(住宅ローン)− 6.75%(社会保険料)− 2.2万円(住民税)= 15.95万円(8.5万円)
100%よりも50%の方が手取りは少なくなります。傷病手当金を受給できても罹患前の2/3水準です。収入も下がり、住宅ローンの支払いもあれば、負担感は大きくなります。また、がんになると雑費や治療費もかさむので家計により影響が出やすくなります。
上記より、一人で何とかしないといけない単身者、教育費に影響が出やすい子育てファミリー、傷病手当金のない自営業者は、金利上乗せしても、がん団信100%の方がお勧めです。実際にがんになったら助かるからです。
一方、子どもがいない共稼ぎ家族の場合、相手がカバーしてくれるのならがん団信50%でも良いかもしれません。